桜の木の下で

2025.4.4 清明の日

今年の桜は、冷たい長雨の洗礼を受けた。

いや、いつもそうなんだ

桜が咲くと嵐が来る

春の嵐が、はかないピンクを散らしていく

物言わず佇み、ただきれいで、落ち着いていて

枝も幹もその嵐に身を任せ

無残に落ちる花も、つぼみもあるけれど

耐えて残った桜は、変わらず、それ以上に美しく

生きる道を示すように

全身で私たちにエネルギーを注いでくれる

今年の桜は

急に暖かくなった日に少しずつほころび始めたと思ったら

急に真冬の寒さが戻り、シトシトと、冷たい雨が何日も続き

例年より 少し 寂しそうに見えるのは

私だけかな

門出はいつも、雨

雨降って地かたまる の 言葉通り

20年歩き続けた道に別れを告げ

新たに歩み始めた一歩

祝いの雨も三日目だ

たぶん 別れを惜しむ人たちの 涙でもあると思う

どちらも味わって

静かな心に染みわたるように

ありがとうが広がってゆく

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