えがおの3人(LD傾向のわが子たち)

息子は今日も朝から庭に。

すると間もなく「みてみて!」と私を呼ぶ声。

その手にはちいさなかなへび。

「庭にあったたまごがかえったんだねぇ」

やさしくなでて、そっと草むらに帰す。「あっオンブバッタ!まてモンシロチョウ!」

庭を駆ける息子の姿とはしゃぐ声が微笑ましい。私はこの光景が大好きだ。

1年生になり、彼は案の定読み書きが苦手で担任の先生から何度も電話をいただいている。

先日はにやにやと嬉しそうに0点のテストを持って帰ってきた。空欄はなく、すべて解答している。暗号のような、へびが這ったあとのようなひらがなの羅列。解読は難しい。が、2学期になって、やっと名前くらいは読める字で書けるようになったから、じゅうぶん成長している。どうやら今回のテストはカタカナで書く問題だったらしい。ひとつに〇をつけなさい、の問いには、全部〇を付けていたから大笑いした。

少し困るのは、明日の時間割や持ち物が毎回謎解きになることくらいかな。板書って難しいよね。毎日よく書いていると思うよ。ごくろうさま。

多分、もっと工夫して関わることで、彼も数字や文字に興味を示すのかもしれない。家でサポートすることで、学校での遅れもカバーできるかもしれない。けれど、やらない。やめたのだ。私は、息子の今を生きる姿を応援することにした。

長女には、パズルやひらがなを熱心に教え込んだ。50音を覚えるため、興味のあったプリキュアのキャラを印刷し、ひらがなカードを作った。するする覚えられるタイプではなかったけれど、小学校に上がるころにはしっかり自分の名前を書き、その後の学習でもさほど困ることなく現在高校生活を謳歌している。

次女は、5歳になっても色の名前を覚えることができなかった。もちろんひらがなも読めないまま1年生になった。ようやく書けるようになった頃には漢字が始まり、毎回0点。でも、いつだって彼女は堂々としていた。そして、いつも楽しそうに学校へ行く。彼女は学校とバレーボールチームに居場所を見つけ、生き生きと今を歩んでいる。お勉強は苦手だけれど、明るく素直で優しい子。

次女にもお勉強を教えようとした時期があった。うるさく言わないよう、なるべく楽しみながら、と思いつつも、結局理解してくれないことに私のほうが根を上げ、声を荒げ、娘もぐったり疲れ果て、互いにどんよりと重たい空気のまま終わる日々。

もう、いっか。

何となく、違和感を感じていた。

どう表現したら良いのか迷うけれど、、「必要ない」と内心思っていた。

5歳で色がわからなかった時も、ひらがな読み書きできなかった時も、別に大丈夫、っていう思いが強かった。なぜかそう思わせてくれる何かが、彼女にはあった。息子もそう。

長女の時は、一人目の育児であれこれ手探り状態。とにかく普通に生きていけるようにと、周りからはみ出ないようにと、どこか焦っていたかもしれない。少し無理させたと思う。・・・なんて心配をよそに、結構自由人で天然な性格を発揮して、割とある意味では目立っていた。『天真爛漫』という言葉がぴったりの子どもだった。

そんなこんなの我が家の3人。

LDにも様々なタイプがあり、こんな出来事があったよ、こういう生活しているよ、こんな支援を受けているよ、というお話や、その子に合った関わりでぐんと伸びてゆける可能性を十分に秘めていることなど、実際の経験を通して伝えてゆきます。

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